駄菓子界における、強さと弱さの概念
それは、子どもたちのゆめ&きぼう。
閉塞的な学校という空間、つまらない授業、繰り返される諸行無常…カリキュラム。
そんな惰性とも呼べる毎日の中、非日常へと誘われる魅惑のイベント、それは…。
そう、遠足です。
ウェーーイって学校生活を楽しめる声の大きなお子たちはもちろん、インドア派で夜な夜なスマホばっか見ている声が小さいおま…えっと、アナタらみたいな方らだって、ちょっとばかり思い返してみて欲しいんですけど、なんだかんだ言って遠足は好きだったでしょう?
私はスクールカーストど底辺だったし、母ちゃんが作る弁当には酢イカって名前でスーパーに売られているドピンク色の酸っぱいイカが必ず入っていたような食育レベルの人間ですが、それでも遠足って呼ばれるイベント自体はとても好きでした。
そんな酢イカ弁当だったもので、ランチタイム自体にはあまり楽しみを見い出せなかったのですが、じゃあ何故この歳になっても
『そういえば遠足ってなんか好きだったなぁ』
とエモい気持ちで心中溢るるんばかりにノスタルジックな思い出がいっぱいになれるのかというと、それは…
こいつです。
こいつのお陰さまで、遠足という思い出がきらびやかな記憶として残っています。
昭和キッズは普段日常生活において、なかなか自分で好きなお菓子を選ぶだなんて出来なかったものです。買ってー!って言っても、駄目ー!って言われまくってました。
そんな閉塞的な日々を過ごしているのに、遠足だとかいう時だけは100円玉3枚を与えられるんですよ。この金額内で好きな物を選んで買えとかいうじゃないですか。好きな物を買っていいとか公式で言われてる訳じゃないですか。
もちろん遠足当日も楽しかったけど、この前日までに駄菓子選んで買うっていうのが、小学校のアタイにとっちゃ夢のようなタイムでした。
今の時代は大きなスーパーが軒を連なっているので、なかなか見掛けなくなってしまいましたが、当時私が住んでいた町には『駄菓子屋』と呼ばれるお店やさんが2軒あったんです。
ひとつは自転車屋さんがやっている駄菓子屋さんで、パンクしたついでに駄菓子を買うことも出来ましたし、もうひとつは金物屋さんがやっている駄菓子屋さんで、ちょっと合鍵を作るついでに駄菓子に興じることが出来たものです。
興じる、と言ってもたかだか単価10円前後のオカシを2〜3点買うのが関の山でしたが。
そんな訳で、その日も私は親から渡された公式硬貨3枚を握りしめ、わっくわくで駄菓子チョイスに勤しんでいたのでした。
金物屋さんの店内は、同学年の子たちで賑わっています。声の大きな男子たちがウェイウェイ言ってるブース、女子たちが固まっているブース、おかあさんといっしょ!に来ている子もいる中、私はひとり駄菓子チョイスに勤しんでいました。
子どもだった頃の私は甘い物があまり得意では無く、スルメとかあたりめ等のしょっぱい食べ物が好きだったので、その当時いちばん好きだったカリカリ小梅(10円/1袋・2個入り)を20個カゴに収め、さぁ残り100円で何チョイスしよっかなぁ〜♪と、ルンルンしていたのですが。
さっきまでウェーーイしていた男子と店内ですれ違いざまに、いきなり声を掛けられました。
「お前、強いなー!」
え、何が?
正直、そう思いました。
普段そんなにお話もしたことのないカースト上位でウェイウェイ言ってるソイツに話し掛けられて驚いたことを覚えています。今こうして名前を思い出してみようとしても、カスリすら出てきません。
けどそいつのカゴん中にはうまい棒が30個入っていた事だけは覚えています。
私は必死に頭を働かせました。
彼のカゴの中身は30本のうまい棒。私のカゴには20個のカリカリ小梅。
たぶんだけれど、今でいうとこの【大人買い】と、同じ感覚なのでしょう。
まだ子どもなのに300円しか持ってないのに、同じ商品をガツンとチョイスしてしまう有様に対し『強い』って評されたのかな。
はて、本当にそうなのでしょうか?
私はただ、1個大梅が入ってるやつより小梅が2個入ってるこのパターンのやつが好きすぎたというだけで、好きだから数多く選んだだけだし、別に強くなろうと思った訳でもありません。
それともカリカリ小梅自体が強さを保有していると、その男子は認知しているという事なのでしょうか?
では駄菓子界における最強は小梅(もしくはうまい棒)という結論になります。本当にそれでいいのでしょうか?
では逆に、弱い駄菓子ってなんなのだろう。
気になったので調べてみました!
(※この記事を執筆中に
『最近の子、駄菓子離れ〜』みたいな記事をたまたま目にしたのですが、私は最近の子じゃないし大人だし、気にせずいこうと思います)
なんかそれらしい物、あったかしら…
とりあえず冷蔵庫を開けてみましょう。
エントリー①
○ゼリー
・胃腸が弱っている時、食欲が出なくつらい時ってなんかゼリーしか口にできないから、弱い駄菓子ってことになるんじゃないかなぁと思いました。
エントリー②
○乳酸菌飲料
・同じく、弱ってる腸に効きそうなかんじ
エントリー③
○かつおぶし
・小梅と同レベルで私が個人的に好きで、よく隠れて食べて怒られていたからです。
根っからの出不精なもので、なんとか自宅にある物のみで済ませようと思いましたが、これじゃあちょっとアレかなーと思ったので、買い物へ行きました。
いいてんき。
出掛けるまでが面倒だけど、出たら出たで楽しいもんですよね。
ではここで改めて『弱い』の意味を調べてみましょう。Googleで【弱い 意味】と入力してみました。
(車はちゃんと停めました)
(運転中のスマホ駄目!絶対!)
1.《形》(しんがしっかりせず)力が乏しい。
反義語:強い
2.積極的に働く力が劣っている。
しとげる腕力・能力があまりない。
「けんかに―」
勢い・作用が激しくない。
「―風」
3.抵抗力が乏しく、すぐ壊れたりくずれたりしそうである。 「―体で深酒をする」
上記になぞらって追加で購入したお菓子がこちらです。
▼『(しんがしっかりせず)力が乏しい』
エントリー④
○グミ
・縦にしたらフニャンてなるから
▼『積極的に働く力が劣っている。
しとげる腕力・能力があまりない。』
エントリー⑤
○おやつカルパス
・働く力が劣ってる=酒呑み、という暴力的な個人的見解により、お酒のツマミにも合うサラミ的な物をチョイスしてみました。
飲酒時にツマミを摂取することで体内におけるアルコール作用も幾分か弱くなるような気もするし。
▼『3.抵抗力が乏しく、すぐ壊れたりくずれたりしそうである。』
エントリー⑥
○ラムネ
・お口の中ですぐにホロホロと崩れます。
ちなみにお酒を飲んだ後、シメとしてラーメンを食べると体内のアルコールが→糖に変わるので翌朝お酒が残りにくいらしいです。
けど、糖に変わるもんだから太ります。
ラムネはブドウ糖なので、ラーメンの代わりにラムネでシメると同等の効果が得られるらしいのですが試したことはありません。
どうでもいいけどこの二人のブギウギ感がとてもレトロで愛おしい。大丈夫か、中身ちゃんとラムネなのかな。白い何かしらの物が作用した結果のアゲアゲじゃないことを祈ります。
マイクのオケツのところをクルクルっと回したら中身が出てきました。
さて、良い感じに駄菓子チョイスをしたところで、この中から最弱駄菓子を選んでみたいと思います!
大人になってしまった今、実際に遠足へ行くというのは学校の先生でもない限り難しいでしょうし、例え私が教職だったとしても勤務中に検証するのは難しいのではないかと考えられます。
と、いう訳で。
大人の遠足といえば、花見!
花見をしながら、どの駄菓子が最弱であるか検証してみましょう!
『写真』
(2019年4月3日現在)
ーーー
母さん、東京では桜が咲いている頃でしょうか。僕が住む北海道は、雪も溶け少し春らしくはなってきましたが、まだまだ桜は遠いです…。
北の国からのナレーション風に言ってみましたよ。北海道だよね。春先に雪が降るのとか慣れてるし当たり前だよ、寒いよ馬鹿。
この程度の雪ならすぐ溶けるなんてこと、分かってます。分かってはいますが、せっかく勇気を出してわざわざ前日に買い物も行ったし、勇気を出して外にも出たし、なのに、そんな時に限って雪だし。
なんかもう萎えたというか…やっぱり私はどうせ何をやっても駄目っていうか、こんなにたくさん文字書いたけど、書いてるけど、どうせ誰も見てくれないし自信なんて無いし田舎だしひかり回線も届かない地域だし、所詮無理があるというかどうせ私なんて毎晩酒飲んで死にたくなってるぐらいがちょうど良いんじゃな
ーー
そういえばグミなんてしばらく食べてなかったなぁ…。
色のコントラストがきれい。
子どもの頃はこれが楽しかったんだろうねぇ。
子どもの頃によく行ってた駄菓子やさん、もう潰れちゃったから今回はスーパーで選んで買ったけど、知らない駄菓子ばっかりだったな。
これ、確かめっちゃ開けにくい透明なケースに入ってたような気がするんだけど、いつの間にか包装も代わったんだね。
コストカットとかそういう大人の事情なのかな。
あと大人の事情といえばコレもそう。
確かこれ、明らかに「シュワッチ!」て言い出しそうな、3分で星に帰りそうなキャラクター三兄弟が「すっぱちゅ!」って言ってる絵だったような気がするんだけど、いつの間に絵柄が変わったんだろう。
絵柄変更といえば、近所にあったゲームセンター○ッキー。あの横に書かれていたメイドインチャイナ感漂う国民的ネズミーをモチーフにしたとしか思えない看板の絵、いつの間にか取り外されてたっけ。どうやら本家に怒られたらしいって噂だったよな。
数年経ってまたあのチャイニーネズミーの看板復活してたけど、それから数年で閉店してたっけ…。
あーやっぱ酒に合うわコレ。
★☆
という訳で、弱い駄菓子No.1は…
そんなもの、無い!
駄菓子って美味しいよね!
大人の皆さん、酒の肴にたまにはあえて駄菓子のみをチョイスするなんて如何でしょうか?なんかオシャレなチーズだの映(ば)えるツマミだなんてそんな気取らないでさ。
強いとか弱いとかどうでもいいんじゃない。買いたい物を買えるときに買えば良いと思うよ。
美味しいナァー!って思えることが大事!